ずっと前にこの内容について書くと言っておいて、全然書いていなかったので書こうと思います。ただし、このタイトルとは反対に物件を買っている不動産屋さんも沢山居ることはご承知おき下さい。
買わないのではなく、買えない
もう見出しが答えになっていますね。当サイトは「簡潔に」がモットーなのでいつも見出しに答えや言いたいことを書くようにしていますw
もう少し詳しく書きますと、不動産業者に勤務している人たちの大半はサラリーマンとは異なり、銀行から評価属性が悪いため、融資が下りません。その理由は以下の通りです。
1.不動産会社自体が安定していない(景気に左右されやすく倒産しやすい)
2.離職率が高く、頻繁に転職する。
3.歩合制に近いので年収が景気に左右され安定していない。(持込時の年収は当てにならない)
簡単に言うと、2013年以降のアベノミクスのような時期は不動産売買が盛んになり、手数料で潤う不動産業者はウハウハですが、リーマンショックのようなときには売買をする人が減るため、苦しい不動産業者が増える訳です。もちろん不動産会社に勤務している人の収入も浮き沈みが激しい訳で、銀行としてもいいときの年収を提示されても、それが継続しない確率が高いため、間引いて検討せざるを得なくなります。ここが普通の会社員とは違う点ですね。特に他業種の上場企業会社員と比較すると倒産確率は低い上、給料は労働組合によりある程度確保されることを考えると、融資判断では大きく異なってくることは容易に想像できます。
ここから先は業者さんから聞いた話になりますが、中小の不動産業者であれば、役員クラスしか融資が下りないと聞きます。(政策金融公庫でも担当者レベルでは蹴られたとのこと。)年収にも因ると思いますが、その役員クラスでも2~3千万が上限だそうで、私の知り合いの方は中古の区分3軒が限界とのことでした。(この話は4年程前なので、今はもう少し所有してらっしゃると思われますが)
大手の〇レサンスや財閥系不動産会社でも経営管理職(課長以上)でないと、融資が出ないと聞きました。私が懇意にしている方(係長)からの話ではあるのですが、不動産会社勤務だとオリックス、イオン、ジャックス等の所謂ノンバンク系からは完全に門前払いされるそうで、地銀や信金、金融公庫も厳しいそうです。(年収1,000万超えだと思われますが。)
逆に不動産業に従事していても融資が受けられる役員クラスや大手の経営管理職陣は、激安物件の最新情報が入ってくるポジションに居るわけですから、たまらないと思われます。しかも本業ですから、物件の選定は間違いないでしょうし、このレベルになれれば人生勝ち組でしょう。(不動産業を本業にしたいかは別として)
また業者によっては、物件のホールドは資金効率が悪くなるという考え方を持っており、私が懇意にしている業者さんの一人は、物件価値の上昇・下落のリスクを背負わず、右から左へ動かすだけで手数料を生み出せる売買仲介(両手取引)こそがノーリスクで一番美味しいと断言していました。このように不動産業者の本業である売買に専念してお金を生み出せる点では、投資家とは違った視点で不動産を捉えてらっしゃり、確かに一理あるなと感心させられました。
(とはいえ「金持ち父さん」の考え方に基づくと、手数料ビジネスは件数をこなす必要があり、人を雇ってやらせない限りは自分の時間を消費する訳ですから、単に労働しているのと変わり無い訳で、不動産を所有してキャッシュを得る方が収入としての価値が高いのは間違いないと思われます。)
今回はかなり短めでしたし、そこそこ取引を経験している人からすれば常識レベルな内容だったため、あまり有益ではなかったでしょうか。まだまだ書くネタはあるのですが、なかなか時間が割けないのが本音です。
コメント